断熱・気密

HEAT20のG2グレードを日本の当たり前に

 

次世代省エネルギー基準を超えるHEAT20

HEAT20は、2009年に発足した「20年後を見据えた住宅の高断熱化技術開発委員会」の略称です。快適に、健康的に、経済的に暮らすために室内温熱環境はどうあるべきかを考え、次世代省エネルギー基準とは少し異なる視点から、G1・G2・G3という3つの断熱⽔準を提案。S-ZEHの家はG2グレード以上の性能を確保しています。

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地域特性に合わせ高い断熱性能を確保

北は北海道から南は沖縄まで、日本列島は気温差があるため、地域によってHEAT20の基準も異なります。これを地域区分と呼び、8つの地域に分かれています。たとえば、最も寒い北海道などの1地域におけるHEAT20のG2グレードの基準は、断熱性能を測る外皮平均熱貫流率(UA値)が0.28以下に設定されています。

 

性能が高い家とは・・・

 

室温だけじゃなく体感温度も大事!
室温と室内表面温度の差を小さくすることがポイント。

「しっかり暖房しているのに寒く感じる…」といった経験はありませんか?実はこれ、断熱性能が低いために表⾯温度が下がっていることが原因。表面温度が下がると、体感温度も下がります(体感温度=室温+表面温度÷2)。快適な温熱環境を実現するためには、室温と表面温度の差を少なくすることがポイントとなります。

 

 

家の中の温度差が少ないので、ヒートショックを防ぐことができる。

日本の多くの家は、リビングと水まわりを比べたとき、6~10℃の温度差があると言われています。家の中の急激な温度差により血圧が大きく変動することで、失神や心筋梗塞、脳梗塞などを引き起こす現象を「ヒートショック」と呼びます。それを防ぐためには、断熱性能を高め、家の中の温度差を少なくする必要があります。

 

 

 

S-ZEHの家の断熱・気密性能

 

数値ではなく体感性能を高める

断熱性能を上げる、つまりUA値の数値をよくするためには、壁と窓の断熱は必須です。しかし、壁は面積が広く、また、窓はもともとの性能が低いため、裏を返せば、壁と窓の断熱さえしっかりやっていれば手っ取り早くUA値はよくできる、とも言えます。ただ断熱は、数値で表される性能だけではなく“体感性能”が重要です。S-ZEHの家では、壁と窓の断熱はもちろん、屋根と床の断熱も徹底的に行っています。

 熱伝導率の低い断熱材で熱橋を防ぐ

 

 

1.トップクラスの高い断熱性能

熱伝導率0.019W/(m・K)と、業界トップクラスの断熱性能を有する断熱材。厚さは45mmで、他の断熱材と比較して薄く、厚みの制限がある部位でも余裕を持った施工が実現できます。

 

2. 気泡が小さく熱が伝わりにくい

気泡が大きい断熱材は対流が起き、熱移動しやすくなってしまいます。一方、気泡が小さいフェノバボードは対流が起きず、熱移動もしにくい。これにより、高断熱の家を実現できるのです。

 

3. 断熱性能の経年変化が少ない

フェノバボードは、熱的にも化学的にも安定したフェノール樹脂と非フロンガスを採用。ガスバリア性を高め、断熱ガスを抜けにくくしているため、経年劣化が少ないのも特徴のひとつです。

 

 

家全体を断熱材ですっぽり包み込むことで、室内温度を一定に保つことができます。
これにより、暮らす人の健康はもちろん、建物の健康の維持にもつながります。

※フェノバボードを使用した施工方法の一例(地域や、施工する住宅会社・工務店によって異なる場合があります)

外気の影響を受けやすい窓は「断熱性能」が大事

 

窓は、光や風だけではなく、熱の出入り口ともなります。窓の断熱性が低いと、夏場は外から熱を取り込み、冬場は室内の暖かい空気を逃すことになってしまいます。

 

 

 

 

高性能窓の代表格が、窓枠に樹脂を使い、そこに高性能ガラスをはめ込んだ樹脂窓です。
樹脂は熱を伝えにくく、熱伝導率はアルミの1,400分の1。S-ZEHの家は、高性能樹脂窓を標準仕様としています。

 

トリプルガラス

ガラスとして最も断熱効果の高いとされる中空層の厚さ16mmにアルゴンガスを封入。その中空層を2層にし、2つのLow-Eガラスで挟んだ層厚41mmのトリプルガラスとなっています。

 

樹脂フレーム

フレームにも中空層が多いマルチチャンバー構造を採用(枠フレーム4チャンバー・障子フレーム3チャンバー)。枠と障子も熱を伝えにくくなり、フレームの表面温度は1.5℃上昇します。
※チャンパー:伝熱方向に並ぶ中空層の数